「主寝室と子供部屋は隣に配置したほうが良いかな?」
「近いほうが安心だし便利だよね」
「でも大きくなったときどうなんだろう?」
間取りを設計するうえで、一度は頭をよぎる問題ですよね。
チラシで配られる図面や、ネット上でUPされている間取りを眺めると、主寝室と子供部屋が隣に配置している間取りが大半です。しかし、主寝室と子供部屋の配置は離したほうが良いと思います。
今回はその理由を解説していきます。
この記事の内容
- 主寝室と子供部屋を離すべき理由
- 隣合わせにするデメリット
- 我が家の例
- 隣合わせになってしまうときの対策
主寝室と子供部屋を離すべき2つの理由
主寝室と子供部屋を離すべき理由は2つです。
- 防音対策のため
- プライバシーを守るため
それぞれ順に解説していきます。
1.防音対策のため
防音対策のため主寝室と子供部屋は離しましょう。対策することで解消できるストレスは2種類あります。
騒音が耳障りに感じるストレス
- 隣の部屋から音楽が聞こえてうるさい
- うるさくて作業に集中できない
- 騒音で眠れない
音漏れを心配するストレス
- 周りに迷惑をかけていないか心配
- 迷惑にならないよう静かにする
- 足音が響かないよう静かに歩く
「音」は発する側も、受けとる側もストレスを感じます。家づくりの段階で解決できるのであれば、積極的に防音対策はしておくことをおすすめします。
2.プライバシーを守るため
プライバシーを守るため主寝室と子供部屋は離しましょう。プライバシーを確保した間取りを作れば、子どもが大きくなったときにも安心です。
そもそも、主寝室と子供部屋が隣接するメリットは「なんとなく近くだと安心」「行き来がしやすい」ぐらいです。子どものために必要な期間は幼少期に限られますし、動線が5mから10mに変わったところで大きく変わりありません。
主寝室と子供部屋を近づけるメリットは少ないことからも、プライバシーを考慮して間取りを設計することをおすすめします。
主寝室と子供部屋を隣にするデメリット5選
主寝室と子供部屋を隣にするデメリットは以下の通りです。
- 夫婦の営みが減少する
- 睡眠の質が低下する
- 子どもが彼氏(彼女)と電話しづらい
- 子どもの受験期に気を遣う
- 急に親(子ども)が入ってこようとすると間に合わない
順番に解説していきます。
1.夫婦の営みが減少する
船渡アキラさんの著書「セックスレスにならない間取り: 子供がいても夫婦円満の仕組み」によると、アンケートをとった夫婦のうち83%が、間取りが原因で「夫婦の営み」がしにくいと感じていたそうです。
そのうち、主寝室と子供部屋との配置が原因となるものは2つ。
- 音漏れが心配
- 主寝室が子供部屋と隣であること
それぞれ14.6%が当てはまると回答。
つまり、10人中1~2人が悩んでいることになります!
夜のコミュニケーションが減ることで、夫婦関係にも悪影響となる可能性は十分あります。なかなか話し合うことを遠慮してしまうテーマではありますが、長い夫婦生活を円満に過ごすには避けては通れない議題です。
2.睡眠の質が低下する
部屋を隣にすることで、睡眠が十分にとれない可能性があります。神経質な人にとっては以下のような物音も不眠の原因となります。
- TVの音
- ラジオや音楽
- トイレに行くときの物音
親も50~60歳になればトイレが近くなってしまうかもしれません。そうなれば、夜中にトイレに往復する頻度も多くなりますよね。
また、子どもが夜更かしする年頃になったとき、逆に親が眠れなくなる可能性があります。睡眠不足は健康にも脳にも悪影響があるため、できれば避けたい問題です。
念のため、トイレは主寝室近くに配置しましたよ!
3.子どもが彼氏(彼女)と電話しづらい
もし子どもに彼氏(彼女)ができた場合、電話をする度に「会話が聞こえるのでは?」と、きっとためらいますよね。
「若いうちは交際などさせん!」という厳格なご家庭には関係ないですが、中学生、高校生にもなればそのような相手ができることも想定しておかなければなりません。
ま、まさか、うちの子にかぎって…!
電話ができないばっかりに彼氏(彼女)とのコミュニケーションが取れず、子どものストレスが増える。そしてその結果、親へ反抗してしまうなんてことも(((´・Д・`)))(考えすぎ)
ちなみに、私の友人は電話をしたいがために寒空の下1時間外で過ごす毎日を送っていたそうです。そんな思いをさせないためにも部屋は離してあげましょう。
4.子どもの受験期に気を遣う
もし子どもに受験勉強を頑張らせてあげたいご家庭であれば、受験シーズンの物音には気を使うことになります。
受験勉強でストレスがピークに達すると、すべての音に敏感になります。
- 話し声
- TVの音
- 足音
受験期は短いとはいえ、約半年も気を使って過ごすのは結構しんどいです。
5.急に親(子ども)が入ってこようとすると間に合わない
部屋が近いと、親(子ども)が突然入ってこようとしても予測できません(笑)部屋が離れていれば足音で気づくこともできますが、部屋が隣ではそれも難しいですよね。
いつ誰が入ってくるかわからない部屋では、子どもも親もリラックスして生活できません。
- 勉強のふりをしてマンガを読む子ども
- いかがわしいサイトを見ているお父さん
- 家事をサボってごろごろするお母さん
たとえ家族でも見せたくない姿の1つや2つはあるはず。1人の楽しみを邪魔されないためにも部屋は離しておきましょう。
落ち着いて好きなことができないのはツライです。
【実例】我が家の主寝室と子供部屋の間取り
主寝室と子供部屋を離した間取りの例として、我が家の間取りをご紹介します。我が家では図のように、主寝室と子供部屋を離し、その間には「階段」と「クローゼット」が置いてあります。
※二世帯住宅なので間取りが少し特殊ですがご了承ください。
これだけ離せば多少の物音は聞こえないため、先ほど説明したような以下の場面でも邪魔されません。
- 夫婦の営み
- 彼女(彼氏)との電話
- 受験勉強
突然近づかれても、ごまかすための数秒は確保できるはず!
ちなみに、間取りをもっと見てみたい方は以下の記事を参考にしてください。
>>【53坪】一条工務店で二世帯住宅|費用・こだわり・後悔ポイントも解説
二世帯住宅の部屋の配置はさらに難しい
二世帯住宅でプライバシーを配慮するためには、横の配置だけでなく縦の配置にも注意しなければなりません。2階の物音が「下に聞こえてたらどうしよう?」と不安になる家庭は多いのではないでしょうか?
我が家は試行錯誤していたら、運よく縦の配置がずれる間取りに成功しました。上図のような間取りであれば、2階の物音が1階の部屋に響いても、生活空間が異なるため気になりにくいはずです。
実際に住んでみても気にならなかったので、ずらして正解だったと感じています。
【対策】どうしても部屋を離せない場合は収納を挟む
プライバシーを守るために主寝室と子供部屋を離せれば良いですが、うまく設計できないご家庭もあると思います。そのような場合は、部屋と部屋との間に収納を挟むようにしましょう。
これによって、防音効果を高めることができます。実際に我が家では、上図のように1階の主寝室(義両親の部屋)と和室(義祖母の部屋)の間に収納を挟むようにしてあります。
防音材や壁を厚くするように設計すれば確実ですが、収納で代用すれば余計な費用もかからなくて済むためおすすめです。
これから家を建てる方は、ぜひ部屋を離す間取りを検討してみてくださいね。
▼子供部屋は小さくて良いと思っています。
>>【i-smartで4.5畳の子供部屋】狭くても快適な部屋にするための3つの対策
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