一条工務店は独自ルールが多いことで有名ですが、二世帯住宅となるとさらに複雑です。
我が家は部分共有型の二世帯住宅を建てました。設計段階や実際に住んでから「こんな盲点が…」と感じることも多かったです。
そこでこの記事では、一条工務店で二世帯を建てるときの注意点を6つ解説します。知っておけば事前の対策は可能です。
- 仮契約時の図面と見積もりは当てにならない
- 間取りが全然思い通りにならない
- 費用は他社よりゼッタイ高くなる
- 営業も設計士も二世帯住宅に不慣れ
- 音がよ~く響く!
- Wi-Fiが届かない
一条工務店で二世帯住宅を建てるときの6つの注意点
1.仮契約時の図面と見積もりは当てにならない
仮契約時の間取りと見積もりは参考にしない方が良いです。なぜなら、一条工務店は契約の進め方が特殊だからです。
一条工務店の打ち合わせの流れ
- 展示場見学
- 営業と図面と見積もりを作成
- 仮契約(100万円支払う)
- 設計士と本格的な図面打ち合わせ
- 本契約したのちに着工
一般的なハウスメーカーでは、設計士と図面を打ち合わせをしたうえで仮契約になりますが、一条工務店は順番が逆になります。
しかし、営業さんが作る仮契約前の図面と見積もりはかなり甘いです。
我が家では最終的には全く違う図面になり、約1000万円も値上がりしてしまいました。
仮契約前の対策
- 仮契約時の間取りはもはや参考にしない
- 費用は仮契約時+1000万円程度で想定しておく
- 仮契約前に「絶対ゆずれない条件」をピックアップ。それが可能か事前に確かめておく。
2.間取りが全然思い通りにならない
一条工務店は間取りの制限がとても多いです。いわゆる「一条ルール」です。
例えば、以下のような制限があります。
- 【各部屋の大きさ】短辺は最大5マス(約450㎝)
- 【ロスガード】置き場所は2階の外壁側
- 【壁の一致率】1階と2階の壁の一致率を高める必要あり
- 【窓】部屋の大きさごとに窓数は上限あり
- 【水回り】配管の都合で配置がずらせないことが多い
我が家の実際の間取りはこちら↓。赤いラインは上下で壁が一致している部分です。この図の中だけでもたくさん制限があることが分かります。
- 部屋をもう少しこっちにずらしたいのにずらせない!
- この部分は小さくて良いのに大きくなっちゃった!
など、もどかしい思いを何度もしました。
これらの制限のために、親世帯か子世帯のどちらかが我慢しなければならないことが何度も出てきます。
そして、我慢するのはだいたい子ども側です。
間取り設計時の対策
- 親世帯、子世帯それぞれの優先順位を決めておく
- 揉めそうなときは優先順位をもとに交互にゆずり合う
我が家が事前にやっておけば良かったと感じた対策です。一方の意見ばかり強く反映されてしまうと、非常につまらない打ち合わせになってしまいますよ。
>>【53坪】一条工務店で二世帯住宅|費用・こだわり・後悔ポイントも解説
3.費用は他社よりゼッタイ高くなる
建築費用は確実に高くなります。その理由は以下のとおり。
- 値引きしてもらえないから
- 二世帯だと必要なオプションが多いから
他社のように「オプションいっぱいつけているから値引きしましょう」が無いのはツライところ。その結果、我が家の坪単価は跳ね上がりました。
- i-smartの坪単価【標準】=63.80万円/坪
- オプション込みでの坪単価=85.53万円/坪
単純に欲しいと思って付けたオプションもありますが、二世帯を理由につけたオプションだけでも100万円以上しました。
二世帯を理由につけたオプション
- 2階のグランドカップボード=14万円
- 2階のスマートキッチン=78万円
- 2階の洗面化粧台=17万円
- 2階の洗濯機用水栓=4万円
- 2階の屋外物干し金物=8千円
- 2階の内用物干し金物=4千円
- 食器洗い乾燥機を深型へ=5万円
- 棚を追加=2万円
- エコキュートグレードアップ=7万円
これでもけっこう削った方なんですよ…。
費用を抑える対策
- 「紹介特典」をゲットする
- 「住まいの体験会」に参加する
- 早めの仮契約をする
- バルコニーを駆使する
- 太陽光は必要最小限にする
とくに「紹介特典」と「住まいの体験会」はデメリットがないので確実に押さえておきたいところ。詳細は以下でも解説しています。
紹介特典を受けたいけど周りに知人が1人もいない!という人はTwitterでDMをもらえればお返事します。(僕もお小遣いがもらえるのでぜひ^^)
4.営業も設計士も二世帯住宅に不慣れ
一条工務店は二世帯住宅の実績が少ないです。僕の営業さんも「二世帯は初めて」とおっしゃっていました。
ただでさえ間取りの制限が厳しいのに、二世帯住宅では水回りの構成や部屋数が単世帯とは異なるため、設計が難しくなります。
その結果、二世帯特有の制限が、仮契約「後」にちょいちょい判明しました。
「え~、それがダメだと前提が崩れちゃうんですけど…。」みたいな感じ。
仕方なく修正依頼してみたものの、
いやいや、二世帯でその間取りは無いでしょ?
みたいなことが何度もあり、終わってみれば仮契約時と全く違う図面が出来上がりました。
※仮契約時の図面を捨ててしまいました。お見せできずスミマセン…。
階段上がってすぐの踊り場に「洗濯機置き場」を設計してきたのはショックでした。家中がうるさくなるに決まってるのに…。
しかもなぜか2回も(#`Д´)
納得の二世帯住宅にするための対策
- 自分で調べる!!
これしかないです。ネットで調べて「この家みたいにしてほしい」というのが1番効果があります。営業さんも前例があれば積極的に動いてくれます。
ちょっと難しい間取りでも本社に稟議書を通して許可が下りる場合があるそうです。
5.音がよ~く響く!
一条工務店の家は音がとっても響きます。外の音が聞こえにくいほど気密性に優れているからです。
我が家は階段を真ん中に設置してしまったので、1階でも2階でも扉を開けておくと廊下での物音は丸聞こえです。
- 1階のトイレを流す音
- 夜中に義父と義祖母が揉めているやり取り
- 子どもが走り回る足音
ただ、全部の扉を閉めるとインターホンの音が2階には聞こえないという難しさ…。
防音対策
- 階段を端に配置する
- 階段の出入り口にドアを設置する
- インターホンや風呂の呼び出しボタンを2階にも設置
もし我が家の間取りを作り直せるなら、上記3点は改善したいです。
6.Wi-Fiが届かない
我が家ではWi-Fiが繋がりにくいことがあります。とくに雨の日は最悪です。
その理由は一条工務店の壁が分厚いこと、使用するデバイスが多いことが影響していると思われます。
- スマホ×4
- テレビ(Wi-Fi機能があるのは1つだけ)
- PC×3
- Kindle
- プリンター
- ルンバ
- ダイソン扇風機
一条工務店ではWi-Fiが繋がりにくいという情報は事前にキャッチしていました。そのため、「Wi-Fiを1階、2階にそれぞれ設置する」「有線LANも併用する」という対策をしていたのですが、不十分だったようです…。
Wi-Fi対策
- Wi-Fiをできれば3~4カ所設置
- 安定して繋がってほしいところは有線LANを併用(TVなど)
今後、家電や家具のIoT(モノのインターネット)は更に進んでいくことになります。IoT家電などを積極的に利用したいご家庭は、「つけすぎ!」というぐらい準備しておくと良いです。
二世帯住宅を成功させる間取りのポイントは?
家づくりコンサルタントをされている「船渡 亮」さんが言うには、二世帯住宅を成功させるためには以下の2点が重要だそうです。
- スープが冷める距離を保つこと。
- 親世帯、子世帯どちらもプライバシーを保つようにすること。
「せっかく一緒に住むんだからみんなで過ごせるような間取りにしよう」は悪手です。人によってはかなりのストレスとなります。
ストレスを少なくするためにプライバシーを確保できるように間取りを設計しましょう。
詳細は以下の記事でまとめています。
>>ストレスを最小限に!二世帯で失敗しないために1番大切な「間取りの考え方」
一条工務店で二世帯建てるなら自分たちで作るつもりで!
一条工務店で二世帯住宅を建てるときの注意点を6つ解説しました。
- 仮契約時の図面と見積もりは当てにならない
- 間取りが全然思い通りにならない
- 1.費用は他社よりゼッタイ高くなる
- 4.営業も設計士も二世帯住宅に不慣れ
- 音がよ~く響く!
- Wi-Fiが届かない
一条工務店は二世帯住宅の実績がまだ少ないです。すべてを任せて設計すると後悔につながってしまいます。
そのため、自分たち自身でどんな家がいいかしっかり調べて取り組むことをオススメします。
大変でしたけど、自分で考えて作るのは楽しかったですよ!
ぜひ楽しみながら打ち合わせをしてほしいです。
ではまた。
▼ただ、一生懸命調べても後悔は出てくるものですね…。
>>【やり直したい】我が家の間取り 後悔ポイント【一条工務店】
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